2008年10月07日

北摂プチマダム/今月のマダム紹介Vol.6/「エステティシャン認定講師・エステティックサロンプロデューサー」草野由美子さん

赤ちゃんを触る手

「エステテッィク業界には比較的若い人が多いんです。25~6歳で一つのお店を任されている女性もざらにいます。彼女たちに言うんです。結婚と仕事のどちらかを選ぶなら、まずは結婚しなさいって、結婚して子供を産みなさいって。」
エステティシャン認定講師として、たくさんのエステティシャンを育ててきた草野由美子さん。
現在、教壇に立つ傍ら全国のエステティックサロンをプロデュースしている忙しい彼女自身、子供を産んだ経験はない。
その彼女の口から、朗らかに出た言葉だ。
「お母さんが子供を触る手。例えば赤ちゃんをお風呂に入れる手、バスタオルで優しく拭いてあげる手、洋服を着せてあげる手。そういう手の感覚がエステティ シャンには何よりも大事なんです。このころの女性って、その成長過程でほとんど人の身体に触るという経験はしてこないでしょう?触るといえば恋人ができ て、その恋人ぐらい?(笑)でもね、恋人の体を触る手ではなくて、赤ちゃんを触る手が一番人の体と心を癒すんですよ。」
その事実をエステティシャンとしての長い経験と、考える力と観察力で学んだという。
どんな場面でもどんな言葉でも一つも無駄にすることなく、自分自身の頭の中で噛み砕く事が出来る女性なのだと言うことは、取材をしている時間の中で私が実感したことだ。
「この頃結婚して子供を産んで、子育てが一段落してまた現場に戻ってくる方も増えてきています。そういう方は、教えられなくても癒す手を持っていらっしゃる事が多いんですよ」
子育てが一段落した私達世代には、嬉しい言葉だ。

つじつま

エステティシャン認定講師・エステティックサロンプロデューサー:草野由美子さん

彼女の物事に対する取り組みは「なぜだろう?」という疑問から始まる。大スキな読書も仕事も「なぜだろう?」と言う疑問の「点」から始まり、その疑 問を解決する努力を続けるうちに点と点が線になり、線が繋がって面になり、面が立体形になり最終的に球体になる。彼女は、自分の思考回路をそんな風に説明 してくれた。
自分自身が経験した事だけではなく、人の話を聞いたり本からの知識だったりの情報を、敏感に自分自身に反映させている印象を持った私の質問への回答だ。
「なんだか難しい表現だけれど、結局、何事も自分自身が納得できているか、自分の中で理屈としてつじつまが合っているかと言うことを、大事にしている」のだそうだ。
自分の価値観を信じて、自分の中にストンと素直に入ってくるものを指標にしていると言うことだろうか。
「なぜだろう?」と言う疑問を持った時に、それをそのままにせず、答えを探す努力を続けている事が、そのまま彼女の今現在の魅力に繋がっている。

家に花を飾る

私も彼女も「考える事」が好きなようだ。取材のつもりがあれやこれやと話しこんでいる内になんとも小難しい内容に発展してしまい更にヒートアップしそうな時に、彼女のご主人が百合の花3本、握って帰宅された。
結婚7年目「子供は産んでいないけれど旦那の息子がこの間結婚して、私、姑になったのよ」
家に花を飾るのはご主人の仕事。仕事の帰り道にお花屋さんに寄ったり、寄り道して花を摘んでくるのだそうだ。
「人間の触覚は産まれ持っての五感の一つで、唯一先天性のものだから、自律神経に直接影響を与える事が出来るんです。エステティシャンの手はそう言う意識 が必要なんです。だからお客様を迎える時目に見える技術訓練だけではなく、目に見えない準備は欠かせない。鏡の前で笑顔を作る、会話のロールプレイングを する。日常的に準備しておく事が必要なんですよ」

ご主人が持って帰る花は、自立した大人同士の結婚生活の証のようで、少し羨ましい。

取材・文:MAKI

-北摂プチマダム-